ブリュッセル市の線路沿いの大きなビール工場は現代美術館として利用されることになりました.クライアントは,ビール工場当時のメタルの大きなビールの樽をいくつか残し、その周辺に、美術館のエントランス、カフェバー、ブックショップ、クロークルームを設置する事を要求しました。

私達はオリジナルの建築のアトリウムを持つ大きなボリュームとビールの樽、そして床面のきれいに貼られたタイル等を尊重して、これらの新しいギャラリーのエントランスとホワイエの機能を,オリジナルの空間にカモフラージュしてデザインしていく事で全体の調和を目指しました。調和だけでは現代アートには刺激が足りないという事で、色彩を床面と同系色にし、4つの機能に対する家具を、床面が盛り上がって成立したようにデザインしました。また、エントランスから展示空間へと続く動線が高くなっていくので,その空間の形状いかして,これらの機能を持った家具を動線のシークエンスと混在させたり離してみせたりすることで、多様な家具の機能を持たせる事を計画しました。(例えば、受付のカウンターが延長した部分にはビジターが腰を下ろしたり、カフェバーの高さが低いところから始まる部分は階段となり,ビジターが歩いたり、ブックショップのテーブルに腰をかけられることができたり等。

このような新たな解釈の建築要素の家具に複数の機能を持たせ、反復させる事で、この現代美術館のエントランスとホワイエの公共スペースが豊かな動線によって刺激ある空間構成となる事を提案しました。

招待コンペティションファイナリスト

発注者 : WIELS

敷地 : ブリュッセル市、ベルギー

建築設計 : Shin Bogdan Hagiwara, Thierry Decuypere, Jorn Aram Bihain (V+)

2 月 2006
SHSH - WIELSSHSH - WIELSSHSH - WIELSSHSH - WIELSSHSH - WIELS