この仮設博物館は、1958年にブリュッセルで開催された世界万博の50周年を記念してブリュッセル市に計画されまし た。このプロジェクトで私達は、新たな仮設建築の構造にチャレンジにすることになりました。このパヴィリオンは、当時の万博の時に設計され現存する博物館 「アトミウム」と対面するように配置されました。その建物の周辺計画の車道や歩道の円弧の中心に新しい50周年記念の展示空間を配置しました。シンプルな黄色い箱型の外側と神秘的な内部空間は、建物外部の現実世界と内部の瞑想的空間を結ぶフィルターとして計画されました。

今回のパヴィリオン(仮設展示空間)では、1958年当時の万博のサウンドや雰囲気を現代に呼び起こし、様々な映像の投射,展示に対応できるように刺激的に計画しました。ブリュッセル万博50周記念イベントでは、私達は「ユニバーサル(普遍性)および幸福」の概念が国際的 な展覧会システムを通してどのように進歩したか、また仮設展示という期間限定の「パッケージ建築」が、どのように建築的質問を回答するように生み出 されるべきかを問いながら設計内容を組み立てていきました。

このパヴィリオン設計にあたって、仮設という性質を充分に理解し、あらゆる建築資材の無駄を無くした時に、真に仮設建築 は成功できると考えました。そのために、パヴィリオン(仮設展示空間)は短期的に使用可能な部品を往来とは異なった方法で構築しました。また、普遍性およ び再利用可能な原則によって、私達は日常的な消費者から得られる材料を使用する事を決定しました。ビールで有名なベルギーです。ビールケースは街のあちら こちらに集積されています。この経過より、ビールケースを再利用し、50周年記念イベント修了の後には、これらのビールケースは日常的に使用されるように 設定しました。

プラスチックビールケースは、煉瓦のように一般的な建築要素として使用され、その利用の仕方は、単なるビールケースとい う元々の特徴を越えて配置されました。このことによって、多くの建築的特徴、アーチ、柱、ドーム等が表現され、巨大かつ神秘的な内部空間を構成することが できました。最初の見積もりを終え、33,000個の空のビールケースが必要であることがわかりました。ケース構造の選出で、仮設パヴィリオンの建設と解 体の時間を短縮することができました。そして、その空間はただの集積した一般的なビールケースという概念を超え、新たな建築のフォーマットとなりました。 この計画では日常的なアイテム(物)を建築資材として使用し,その特徴をいかし、どのように建築として成立されるかを試行することができたと思います。



発注者 : Atomium asbl Brussels

敷地 : ブリュッセル市、万博跡、ベルギー

建築設計 :  Shin Bogdan Hagiwara, Thierry Decuypere, Jorn Aram Bihain (V+)

構造 :  BAS

展覧会キュレーター : Place Publique

展示設計 : Shin Bogdan Hagiwara, Thierry Decuypere, Jorn Aram Bihain (V+)

照明 : Jacques Fryns

サイン計画 : Speculoos

安全対策 : Emerco

写真 : Serge Brison

4 月 2008
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